【必見】適応障害とは?どう対処すべき?経験談を踏まえて解説します

こんにちは。フリーランス投資家のmaruです。

みなさんは「適応障害」という病気についてご存知でしょうか?

私は以前、この適応障害によって病院で処方された薬を服用し、会社を辞めることになりました。

ここ最近は新型コロナウイルスの影響などから、将来や組織に対する不安が高まって心の病を患う人が増えているようです。

つまり適応障害などの病気は、決してみなさんにとっても他人事ではありませんし、強い不安に苦しめられている人もまったくおかしなことではありません。

ということで今回は、適応障害を経験した私が解説する「適応障害って何?」「どう対処したらいいの?」といったところから「適応障害で受けられる支援制度」についてまで解説していきます。

もちろん個人差がありますが、この記事を参考にしていただければと思います。

適応障害とは?

まず、適応障害がどのような病気なのか解説していきます。

特に「うつ病とはどう違うの?」ということを疑問を持たれている方が、結構多いようです。

  • 適応障害って何?
  • どのような症状か
  • うつ病と何が違うか

といった点について、この章で解説していきます。

適応障害って何?

そもそも適応障害って何?」という疑問について解決するために、厚生労働省のホームページをチェックしてみましょう。

適応障害は、ある特定の状況や出来事が、その人にとってとてもつらく耐えがたく感じられ、そのために気分や行動面に症状が現れるものです。

出典:厚生労働省「知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス」

つまり、とある環境や状況に対するストレスを強く感じ、気分や行動にまで影響が出てしまうことを適応障害と呼ぶわけです。

原因や症状の多くは、心理的・精神的な側面が強くあるため、「心の病」として扱われています。

適応障害の症状とは?

適応障害によって現れる症状は人によって異なるため、一概にこれとは言い切れません。ここでは一般的に陥りやすい症状を紹介します。

情緒的な症状身体的な症状行動面での症状
・強い不安
・抑うつ
・焦燥感
・不眠
・頭痛
・腹痛
・倦怠感
・めまい
・無断欠席
・遅刻
・短気

適応障害の厄介な点は、上で紹介した症状のなかに多くの人が経験している症状が含まれていることです。

ストレス社会の現在においては、こうした症状を当たり前だと思っている人は多いです。私もその一員でした。

もし強いストレスを感じていて、上記の症状が長く続くようであれば適応障害の疑いがあります。一度病院へ行ってみることをおすすめします。

うつ病との違いは?

心の病というと代表的なのが「うつ病」でしょう。

基本的にうつ病と適応障害では症状が似ているのですが、大きな違いとして挙げられるのが「ストレスが原因であるかどうか」という点です。

すでに述べた通り、適応障害はとある環境や状況に対するストレスにより症状が現れます。

一方のうつ病はストレスに対する反応ではなく、脳の伝達物質の働きが低下することによって発症します。

適応障害の場合、ストレスの原因となる職場や環境から離れることで症状が改善されることが多いですが、うつ病の場合はそうはいかないケースが多いようです。

まとめると、「〇〇に対するストレスでうつ状態になった」というケースは適応障害。「原因がよく分からないが何をするにも気力が湧かない」というケースはうつ病であることが多いです。

ただし、適応障害やうつ病のような症状が出たときは自分で勝手に決めつけず、必ず病院に行くようにしてくださいね。

適応障害の経験談

この章では、私が経験した適応障害という病気についてお話しします。

あくまで今回紹介するのは、私のパターンです。人によって前兆や症状に違いはありますので、ぜひ参考程度に読んでください。

前兆

私は適応障害を発症する前に、いくつか体に異変を感じていました。

半ばパワハラに近いことをしてくる上司を含めた職場の人間関係、業務に対するプレッシャーなどが重くのしかかり、以下のような症状が表れました。

  • 朝起きるべき時間より2時間近く前から目が覚める
  • 業務中に訳もなく不意に涙が流れる
  • 職場での食欲が湧かず、ほとんど食べ物を口にしない
  • それまで楽しんでいたことが、いっさい楽しめない
  • LINEの着信音に怯える

多分まだまだありますが、正直ほとんど覚えていないです。ただ決定的に自分でもヤバいなと思ったのが、職場で不意に涙が流れたことです。

まったく自分の感情や行動をコントロールできなくなっていることに気が付き、「これはマズイな…」と感じた記憶があります。

そうした前触れを実感した翌週の月曜日に、家の中で立てなくなりました。

適応障害の発症

その日はいつものように朝を迎え、新聞を読みながら仕事の準備を進めていました。

スーツも着て髪型も整えて「家を出るまで少し時間があるなぁ」と思ったので、部屋を出る前にベットに腰掛けました。

その瞬間から動けなくなりました。

家から出ることへの恐怖や仕事に対する極度の不安。様々な感情の影響でまったく動くことができなくなってしまい、家を出なければいけない時間も過ぎてしまいました。

とりあえず上司に泣きながら電話をかけ、その日は休むことに。

しかし2〜3日休んでも状況は悪化する一方だったため病院に行ったところ、「適応障害だと思われる」と診断されました。

その後どうなった?

適応障害と診断された旨を職場に伝え、1ヶ月の休職期間をもらいました。

その間は薬を服用しないと不安を抑えられない状態。薬の効果が切れると、急に襲ってくる不安にめまいがしたり、吐き気を催していました

先ほども紹介しましたが、適応障害はストレスを原因に発症する病気です。そして明らかに私にとってのストレス要因は職場。

いくら休みをもらったところで、職場という原因を取り除いたことにはなりません。

結果的に仕事を辞めることとなりました。

現在は?

仕事を辞めてしばらく経った現在は、元気に新たな仕事webライターとして活動しています。

ただ時折、会社にいた頃のことや適応障害を発症した当時のことを思い出して、胸がざわつく事はあります。

当時は仕事を辞めたらまずいかな…と考えましたし、キャリアを築いていく上でも大きなハードルになると思っていました。

しかし現在では、「もし辞めてなかったら未だにあんな苦しい思いをしながら生きていなければならないのか」とゾッとします。

あのタイミングで休んで辞める決断をして本当に正解だったなと感じています。

適応障害の対処法は?

では、適応障害になった時にはどのように対処したら良いのでしょうか?

今回は、いくつかある対処法について私の経験談を交えながら解説していきます。

ただ繰り返しになりますが、対処法も個人差がありますので参考程度に読んでくださいね。

休養を取る

適応障害の対処法として挙げられるのが、休養を取るということです。

精神的な病気の多くは、まず休むことが大切ですね。

ただ私の場合、休んでも症状が改善されることはありませんでした。

先ほどもお話ししたとおり、根本的な原因は職場に対するストレスだったため「いくら休んでも職場に戻ったらまた同じ」と感じてしまい、症状が治ることはありませんでした。

もちろん心がやられている時に無理は禁物です。絶対に安静にした方が良いです。

ですが休んだら必ず症状が改善するわけではない、ということは把握しておいてください。

薬を飲む

私が病院で適応障害と診断された時は、薬を処方されました。

不安を和らげる薬と睡眠導入剤、気分を高揚させる薬とかだったような記憶があります。

実際効き目はバツグンです。ずっと80%くらいの不安を感じ続けていたのが、薬を飲むことで20〜30%前後まで落ち着きました。

しかし薬の効果が切れると一気に不安が高まり、120%の不安を感じて立てなくなります。食料品の買い出し中にスーパーでめまいがしてしゃがみ込んだことは忘れられません。

薬も効果的な対処法ではありますが、ずっと頼りきりにするわけにはいかないですね。

ストレスの原因を取り除く

圧倒的に効果があるのは、ストレスの原因となるものを取り除くことです。

職場に原因があるのなら仕事を辞める。バイト先にストレスを感じて発症したなら違うバイトを探す。

そんなこと簡単に言うなと怒られるかもしれませんが、ここまでしないと根本的な解決にはなりません。

むしろ原因を取り除くことなく、ちょっとの休養や薬の服用で完治するほど適応障害は甘くないです。

原因となった環境から離れるのは、適応障害の効果的な対処法と言えます。

どうしても仕事を辞めたくない場合

とは言っても、仕事を辞める訳にはいかない立場の人もいるかもしれません。

そういう人は、周りの理解を得ることが重要です。

職場に相談すれば、部署や人員の配置を変更してもらうなどの対応はできると思います。

勤務時間を短くしてもらうなどの対応をしてくれる職場もあるかもしれません。

とにかく原因を排除できないのであれば、少しでも原因となる環境を変える方向で周囲に協力してもらう必要があります。

適応障害の支援制度は?

もし適応障害などの精神疾患を患った場合、どのような支援制度があるのでしょうか?

当時の私はこういう情報を一切調べなかったので、今になって申請できるものもあったかなぁと後悔しています。

活用できそうな支援制度について紹介していきますので、チェックしてみてください。

自立支援医療

精神科の病気で治療を受ける場合、外来への通院、投薬、訪問看護などについて、健康保険の自己負担のお金の一部を公的に支援する制度が自立支援医療(精神通院医療費の公費負担)です。(入院については対象となっていません)

出典:出典:厚生労働省「知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス」

精神疾患に関して、入院することなく受けた医療行為の補助を受けることができる制度です。

疾患の種類や世帯の所得に応じて、自己負担額が変化します。

詳しくは、厚生労働省のホームページを参照してください。

傷病手当金

傷病手当金は、健康保険の被保険者が病気やケガで仕事ができない場合に支給される手当です。

ただし支給の条件は、業務外の事由による病気やケガによる休業です。

したがって適応障害の原因が業務外にあり、それが理由で仕事を休まざるを得ない場合にのみ支給されます。

1日あたりの金額で標準報酬日額の3分の2が支給され、期間は1年6ヶ月です。

休業期間中に賃金が発生していても、標準報酬日額の3分の2に満たない場合はその差額分が支給されます。

労災保険の休業補償

労災の休業補償は、傷病手当金とは反対に業務上のケガや病気が原因で仕事ができなくなった時に支給される補償金です。

事業主が労働基準法に基づいて休業補償を行います。休業補償で平均賃金の60%が給付され、さらに休業特別支給金が平均賃金の20%が支給されます。

これらの補償を受けるためには、労働者本人が労働基準監督署に請求書を提出する必要があります。

労災保険の休業補償を受けたいときは、注意してくださいね。

まとめ:適応障害はストレスを取り除くことが最優先

適応障害について経験してきたことをまとめました。

対処法としては、「休養を取る」「薬を服用する」などもありますが、最重要なのは原因となるストレスを取り除くことです。

また公的な支援制度は充実しており、紹介した他にもあらゆる制度が存在しています。

ぜひ自分が該当する支援制度がないか調べてみてください。

適応障害はまったく他人事ではありません。過度なストレスを感じたらなるべく発散し、溜め込まないように穏やか時過ごしていきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございます。またお願いします。

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