「マネーリテラシー」について考える

こんにちは。フリーランス投資家のmaruです。

Twitterをやっているとよく「マネーリテラシー」というフレーズを見かけます。

お金に関する知識を身に付けたい時に自分に対して「マネーリテラシーを養いたい」というのも多いですが、たまに「〇〇をやっていない人はマネーリテラシーがない」とか「〇〇をやっていればマネーリテラシーは大丈夫」というのを見かけます。

でもそもそもマネーリテラシーって何?

また「日本人は西欧諸国に比べてマネーリテラシーが低い」と言われますが、本当にそうでしょうか?

マネーリテラシー

マネーリテラシーとは「お金に関する知識をもとに、自分の生活に活用する能力」のことです。

ということはお金の知識を身に付けても、どのような実践をするかは人によって違うわけです。マネーリテラシーは「この知識さえあれば大丈夫」というものでもなければ、「この知識がないからダメ」というものでもないです。

自分にあった適切な運用方法で資産を管理することが重要です。

例えば老後資産に不安がある人には「iDeCo」が適しているかもしれませんが、退職金や相続遺産などで老後の蓄えに問題がない人にとっては、「iDeCo」は60歳まで引き出せず、適していないと言えるかもしれません。

比較的リスクを分散させられる全米株式インデックスや全世界株式などを積み立てるのが適している人もいれば、高配当・増配株を分散投資して、毎月配当金を受け取るスタイルを貫く方が適している人もいるでしょう。

「〇〇をやっていないからダメ」という言葉に不安を覚える必要もなければ、「〇〇をしていれば大丈夫」という言葉に安心感を覚えるのも違うかなと思います。

私たちの生活に必要なお金の管理は日々変化すると思います。「収入が上がった」とか「結婚した」「子供ができた」とか必要になるお金の形はライフイベントに応じて変化します。

常に自分に必要なお金について勉強し研鑽を積んでいる人こそ「マネーリテラシーが身に付いている人」と言えるでしょう。

日本人はマネーリテラシーが低い?

確かにアメリカ人の金融資産は、株式や債券、投資信託などの金融商品を保有している割合が高く、現金・預金の比率が大半を占める日本人とは性質が異なっています。

またアメリカは小さい頃からお金に関する教育を受けていることが多いみたいです。

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アメリカ人は上の画像の貯金箱を使って「SAVE 貯蓄」「SPEND 消費」「DONATE 寄付」「INVEST 投資」というお金の使い道を学習します。こういった習慣が幼い頃から身に付いているため、あらゆる金融商品に投資して資産を形成する習慣が付いている人が多いのだと思います。

そういった点ではアメリカの方がリテラシーが身に付いていると言えるかも知れません。日本人は性格上、リスクを回避して現金・預金で持つ傾向が多く見られます。

しかしリーマンショックを見るとどうでしょうか?リーマンショックの引き金になったサブプライムローン問題は、アメリカの低所得者層が多額の借金をして不動産を買い漁ったことから始まっています。

おそらくバブル崩壊を経験し、借金やリスクを嫌う日本人ではサブプライムローンのような問題は起こりにくいのではないかなと考えています。

もう少し違った観点を持つとさらに見えてくるものが異なります。というのも日本では年金制度が充実しており、少し前までは銀行にお金を預けていれば、5〜6%の利子が受け取れた時代でした。

すでに述べたように自分に必要なお金の管理をすることが重要です。銀行預金で利子をたくさん受け取れるのであれば、私だってリスクをとって株式投資などしません。

日本にこれまで投資が根付いていないのはそういった背景があるため仕方ないのかなと思います。

一方で状況が変わってきた今、投資をする若い世代が増えてきているように感じます。少子高齢化によって年金制度に不安が出てきて、「老後2000万円問題」が話題になりました。銀行の預金金利だって限りなく0に近いものでリスクを取らないと資産が増えないと感じている人は増えてきています。

私の周りでも老後に向けてiDeCoやNISAを始める人、個別の株を買う人が増えてきています。書店に行けば、投資に関する書籍が増えてきています。

つまり一面的に見て「アメリカ人は〜」「日本人は〜」などと一括りにするのは無理があります。主語が大きくなりがちですがマネーリテラシーは一言で語れることではないです。

「日本人は比較的そういう傾向があるよね」「アメリカ人にはそういう人が多いよね」というのが適切だと思います。

まとめ

ということでマネーリテラシーについて私maruが思うことは、

・自分に合った適切なお金の管理をするのがマネーリテラシーである

・主語を大きくして「アメリカでは〜」「日本人は〜」というのは間違い

です。

自分自身もそういったことに気を付けながら、常に自身に必要な知識を身に付けていきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。またお願いします。

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