こんにちは。フリーランス投資家のmaruです。
今回の記事では、半導体製造装置の業界について調べました。ずっと前から思っていたのですが、半導体って一言にまとめられないくらいたくさん企業がありますよね。メーカーから製造装置、検査装置まであらゆる分野に広がっていて、正直どこの会社が何をやっているのか分かりにくいというのが率直なところでしょう。
ということで今回は半導体製造装置の企業を、製造の流れに沿ってチェックしていきたいと思います。たくさんの企業があるので二回に分けて見ていきます。
もくじ
半導体製造過程
半導体の製造過程は大きく分けて、前工程と後工程の二つになります。今回の記事では前工程からみていきましょう。
シリコンウエハー
シリコンウエハーとは、半導体を構成する部品素材です。数多く存在している電子機器の基盤になる必要不可欠な部品です。
そのシリコンウエハーでシェアを取っている企業をみていきましょう。
第1位:信越化学工業(日本)31%
第2位:SUMCO(日本)27%
第3位:グローバルウエハーズ(台湾)17%
第4位:シルトロニック(ドイツ)15%
第5位:SKシルトロン(韓国)10%
ということになっています。日本国内の企業だけで世界のシェアの半分以上を取っています。
成膜
シリコンウエハーの上に半導体回路を作るために、電気を通さない絶縁体部分と配線となる部分を形成する材料の膜を作るのが成膜という過程です。
その成膜装置でのシェアをみていきましょう。
第1位:アプライドマテリアルズ(アメリカ)38%
第2位:ラムリサーチ(アメリカ)34%
第3位:ASML(オランダ)8%
第4位:東京エレクトロン(日本)6%
ということでした。アメリカがシェアの大半を取っています。
露光
IC回路を描いたフォトマスクを装着した露光装置を使用してUV光を当て、回路パターンを転写する過程がこの露光です。
この露光装置のシェアをみていきましょう。
第1位:ASML(オランダ)87%
第2位:ニコン(日本)7%
第3位:キャノン(日本)6%
90%近くのシェアをオランダのASMLが取っています。国内企業のニコンやキャノンは大きく離されています。
フォトレジスト塗布(コータ)・現像(デベロッパ)
少々順序が前後しますが、露光の前にフォトレジストという感光剤をウエハーに塗布します。そして露光により回路パターンを転写した後、光が当たった部分のフォトレジストを溶かし、当たってない部分のフォトレジストのパターンを残す現像という過程があります。
このフォトレジスト塗布と現像でシェアを取っている企業をみていきましょう。
第1位:東京エレクトロン(日本)85%
第2位:SCREENホールディングス(日本)7%
第3位:SEMES(韓国)7%
ということになっています。東京エレクトロンが9割近いシェアを取っており、続くSCREENホールディングスと合わせて日本企業がほとんどのシェアを取っています。
エッチング
腐食作用のある化学薬品などで転写された回路のパターンに沿って膜を除去する過程がエッチングです。
エッチング装置のシェアをみていきましょう。
第1位:ラムリサーチ(アメリカ)49%
第2位:東京エレクトロン(日本)24%
第3位:アプライドマテリアルズ(アメリカ)19%
第4位:日立ハイテクノロジーズ(日本)3%
ラムリサーチが世界の約半分のシェアを占めています。第2位の東京エレクトロンも25%近いシェアを占めています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回の記事では、半導体製造装置の関連企業のシェアをみていきました。前編である今回は、半導体製造工程の前工程について調べました。後編では、後工程に関わる企業をみていこうと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。またお願いします。